「Claude Codeで動画が作れるようになった」
2026年1月20日、動画制作ライブラリRemotionの公式Xアカウントが投稿した一文に、開発者界隈がざわついた。
Remotionは、Reactで動画を作れるオープンソースのフレームワークだ。今回、Claude Codeの「Agent Skills」機能に対応したことで、プロンプトを打つだけで動画が生成できるようになったという。
本当にそんなことができるのか?実際に試してみた。
目次
1. Remotion × Claude Code とは
Remotionってなに?
Remotionは、ReactとTypeScriptを使って動画を作成できるフレームワークだ。After EffectsやPremiere Proのような動画編集ソフトを使わず、コードだけで動画を生成できる。
通常の動画編集では、タイムラインにクリップを配置して、キーフレームを打って…という作業が必要になる。Remotionは違う。Reactコンポーネントを書けば、それがそのまま動画になる。
Agent Skillsへの対応
今回、RemotionがClaude CodeのAgent Skillsに対応した。Agent Skillsとは、Claude Codeに特定の機能を追加できる拡張システムだ。
これにより、Claude Codeに「こういう動画を作って」と伝えるだけで、Remotionのコードを自動生成し、動画をレンダリングできるようになった。
2. セットアップ手順
実際にやってみよう。手順は驚くほどシンプルだ。
Step 1: プロジェクトの作成
まず、Remotionのテンプレートプロジェクトを作成する。
npx create-video@latest my-video
対話式のプロンプトが表示されるので、「Hello World」テンプレートを選択。依存関係のインストールが完了すれば準備完了だ。
Step 2: Claude Codeで動画を作る
あとはClaude Codeに指示を出すだけ。
「かっこいいモーショングラフィックスを作って。グラデーション背景、パーティクル、テキストアニメーションを入れて」
Claude CodeがReact/TypeScriptのコードを生成し、Remotionがそれを動画にレンダリングする。
3. 実際に動画を作ってみた
では、実際に作った動画を見てほしい。
作成した動画
Claude Codeに「かっこいいモーショングラフィックスを作って」と指示して生成した動画
この動画の特徴
- 回転するグラデーション背景(シアン→パープル→ピンク)
- 浮遊するパーティクル(50個の光の粒子)
- スプリングアニメーションで登場するタイトル
- グロー効果(脈動する光)
- 伸びるライン装飾
- 広がる円形アニメーション
これがプロンプト一発で作れる。所要時間は、コード生成からレンダリング完了まで約1分。
生成されたコードの一部
参考までに、生成されたコードの一部を紹介する。
// パーティクル生成
const particles = Array.from({ length: 50 }, (_, i) => ({
id: i,
x: Math.random() * 100,
y: Math.random() * 100,
size: Math.random() * 4 + 2,
speed: Math.random() * 0.5 + 0.3,
}));
// メインタイトルのアニメーション
const titleProgress = spring({
frame: frame - 20,
fps,
config: { damping: 15, stiffness: 100 },
});
const titleScale = interpolate(titleProgress, [0, 1], [0.3, 1]);
const titleOpacity = interpolate(titleProgress, [0, 1], [0, 1]);
RemotionのAPIを使って、フレーム単位でアニメーションを制御している。Reactを書ける人なら、すぐに理解できるコードだ。
4. Remotionの強みと限界
実際に使ってみて感じた、Remotionの強みと限界を正直に書く。
強み
1. コードで完全に制御できる
動画のすべての要素をコードで定義するため、パラメータを変えれば無限のバリエーションを作れる。
2. 再現性がある
同じコードを実行すれば、常に同じ動画が生成される。チームでの共同作業や、バージョン管理との相性が良い。
3. 自動化しやすい
APIから動的にデータを取得して、動画を自動生成するといったワークフローが組める。
4. 無料で商用利用可能
個人や3人以下の会社なら、商用利用も含めて完全無料。
限界
1. 「リアルな映像」は作れない
Remotionはあくまで「プログラムで図形やテキストをアニメーションさせる」ツール。実写のような映像や、AIが生成するリアルな画像は作れない。
2. デザインセンスが必要
コードを生成してくれても、最終的なビジュアルの良し悪しはデザイン次第。「かっこよくして」だけでは限界がある。
3. 動きの調整が難しい
「もう少しゆっくり」「もっと滑らかに」といった微調整は、パラメータを何度も変えてレンダリングを繰り返す必要がある。
5. どんな用途に向いている?
Remotion × Claude Codeの組み合わせが活きる場面を考えてみた。
向いている用途
| 用途 | 具体例 |
|---|---|
| ロゴアニメーション | WebサイトやアプリのOPアニメーション |
| データビジュアライゼーション | グラフやチャートのアニメーション動画 |
| SNS用ショート動画 | テキストベースのプロモーション動画 |
| プレゼン資料 | スライド間のトランジション動画 |
| テック系コンテンツ | プログラミング解説動画の挿入映像 |
向いていない用途
- 実写風のリアルな映像 → Runway / Sora がおすすめ
- 複雑なキャラクターアニメーション → After Effects がおすすめ
- 長尺のストーリー動画 → 従来の動画編集ソフトがおすすめ
6. まとめ
Claude Code × Remotionで動画を作ってみた結果、わかったことをまとめる。
できること
- プロンプトだけでモーショングラフィックスを生成
- コードベースで再現性のある動画制作
- 無料で商用利用可能
できないこと
- リアルな映像の生成
- 実写風のAI動画生成
正直なところ、「誰でも簡単にプロ品質の動画が作れる」というレベルではない。あくまでプログラマブルなモーショングラフィックスのツールだ。
ただ、ロゴアニメーションやデータビジュアライゼーションなど、特定の用途では非常に強力。コードで動画を管理できるという点は、開発者にとって大きなメリットだと感じた。
興味がある人は、ぜひ一度試してみてほしい。セットアップから動画生成まで、10分もあれば体験できる。