AIスクール

AIシステム開発に必要なスキル|TypeScript×Pythonのハイブリッド構成を解説

2026年1月16日 7分で読める AQUA合同会社
AIシステム開発に必要なスキル|TypeScript×Pythonのハイブリッド構成を解説

AIシステム、実際どうやって作られているのか

ChatGPTが話題になってから、「AIを使ったサービスを作りたい」という人が増えた。でも、実際にAIシステムを開発しようとすると、何から手をつけていいかわからない。

「Pythonを勉強すればいいんでしょ?」

半分正解で、半分不正解。確かにPythonはAI開発の中心的な言語だけど、それだけでは実用的なAIシステムは作れない。

この記事では、実際のAIシステム開発で使われている技術スタックを紹介する。「へー、こういう技術が必要なのか」というイメージを掴んでもらえれば嬉しい。

AIシステムの構成要素を分解してみる

たとえば、ChatGPTのようなAIチャットサービスを想像してほしい。ユーザーが質問を入力して、AIが回答を返す。シンプルに見えるけど、裏側では複数の技術が連携して動いている。

ざっくり分けると3つの層がある

役割 主な技術
フロントエンド ユーザーが触る画面。入力フォーム、チャットUI、結果の表示など TypeScript, React, Next.js
バックエンド リクエストを受けて処理する。APIサーバー、データベース連携など Python, FastAPI, Node.js
AI/ML層 AIモデルの実行、推論、学習。LLM APIの呼び出しなど Python, LangChain, PyTorch

「全部Pythonでいいじゃん」と思うかもしれない。確かにPythonでフロントエンドも書けなくはない。でも、実務ではそうしない理由がある。

なぜフロントエンドはTypeScriptなのか

フロントエンド(ユーザーが触る画面)は、TypeScriptで書くのが今の主流だ。

理由1:型があると安全

TypeScriptはJavaScriptに「型」を追加した言語。変数や関数の引数に型を指定できるから、バグを事前に防げる。

たとえば、「この変数には文字列しか入らない」と宣言しておけば、間違って数値を入れようとしたときにエラーが出る。これがJavaScriptだと、実行するまでエラーに気づかない。

AIシステムは複雑になりがちだから、型があるとバグの温床を減らせる。

理由2:ReactやNext.jsとの相性

Webアプリのフロントエンドを作るとき、ReactやNext.jsを使うことが多い。これらはTypeScriptとの相性が抜群で、開発効率が上がる。

チャットUIみたいなリアルタイム性が求められる画面も、Reactなら比較的簡単に作れる。

理由3:チーム開発で助かる

一人で開発するなら好きな言語でいい。でも、チームで開発するなら、型があった方がコードの意図が伝わりやすい。「この関数は何を受け取って、何を返すのか」が明確になる。

なぜバックエンド・AI層はPythonなのか

一方、バックエンドやAI/ML層はPythonが圧倒的に強い。

理由1:AI系ライブラリが豊富

PyTorch、TensorFlow、Scikit-learn、LangChain、Hugging Face Transformers。AI開発で使うライブラリは、ほとんどがPython製だ。

特にLLM(大規模言語モデル)を使った開発では、LangChainというフレームワークがデファクトスタンダードになりつつある。これもPython。

理由2:学習コストが低い

Pythonは文法がシンプルで、読みやすい。プログラミング初心者でも比較的入りやすい言語だ。

AI開発では、アルゴリズムやモデルの理解に頭を使いたい。言語の文法で悩んでいる場合じゃない。そういう意味でも、Pythonは合理的な選択。

理由3:FastAPIが優秀

PythonでAPIサーバーを作るなら、FastAPIというフレームワークが便利。非同期処理に対応していて、パフォーマンスも良い。自動でAPIドキュメントを生成してくれる機能もある。

AIの推論結果をAPI経由でフロントエンドに返す、という構成が簡単に作れる。

ハイブリッド構成の実際

じゃあ、実際のAIシステム開発ではどういう構成になるのか。典型的な例を紹介する。

構成例:AIチャットアプリ

フロントエンド(TypeScript + React)

  • チャットUI
  • ユーザー入力の送信
  • AIの回答を表示
API通信(REST / WebSocket)
バックエンド(Python + FastAPI)

  • リクエストの受付
  • 認証・認可
  • データベース操作
AI/ML層(Python + LangChain)

  • LLM APIの呼び出し(OpenAI, Claude等)
  • プロンプトの構築
  • RAG(検索拡張生成)の実行

フロントエンドとバックエンドは、APIを通じてやり取りする。フロントエンドはTypeScriptで、バックエンド以降はPythonで、という分業体制だ。

なぜ分けるのか

「全部Pythonで統一した方がシンプルじゃない?」という疑問はもっとも。でも、分ける理由がある。

  • 適材適所:フロントエンドはTypeScript/Reactが得意。AI処理はPythonが得意。それぞれの強みを活かす
  • スケーラビリティ:フロントエンドとバックエンドを分けておくと、負荷に応じて別々にスケールできる
  • チーム分業:フロントエンド担当とバックエンド/AI担当で分業しやすい

実際に必要なスキルセット

じゃあ、AIシステム開発をやりたい人は、何を学べばいいのか。優先度順に整理してみる。

必須スキル

スキル 学ぶ内容 優先度
Python基礎 変数、関数、クラス、ファイル操作、例外処理 ★★★
API開発 FastAPI or Flask、REST API設計、JSON ★★★
LLM活用 OpenAI API、Claude API、プロンプトエンジニアリング ★★★
LangChain Chain、Agent、RAG、Memory ★★☆
TypeScript基礎 型、インターフェース、ジェネリクス ★★☆
React コンポーネント、State、Hooks、API通信 ★★☆

あると強いスキル

  • 機械学習の基礎:教師あり学習、教師なし学習の概念。実装できなくても、仕組みを理解していると応用が利く
  • データベース:PostgreSQL、MongoDB。ベクトルDBならPinecone、Weaviateなど
  • クラウド:AWS、GCP、Azure。デプロイや運用で必要になる
  • Docker:コンテナ化。環境構築や本番デプロイで使う

学習ロードマップの例

「何から始めればいいかわからない」という人向けに、学習の順番を示しておく。

Phase 1:Python基礎(1〜2ヶ月)

まずはPythonの基礎を固める。変数、条件分岐、ループ、関数、クラス。ここを飛ばすと後で詰む。

Phase 2:LLM活用(1ヶ月)

OpenAI APIやClaude APIを使って、簡単なAIアプリを作ってみる。プロンプトエンジニアリングの基礎も学ぶ。

Phase 3:API開発(1ヶ月)

FastAPIでREST APIを作る。AI機能をAPIとして公開できるようになる。

Phase 4:フロントエンド(1〜2ヶ月)

TypeScriptとReactを学ぶ。簡単なチャットUIを作って、Phase 3で作ったAPIと繋げる。

Phase 5:応用(継続)

LangChain、RAG、ベクトルDB、デプロイ。実践的なプロジェクトを通じて学ぶ。

独学で全部やるのは正直しんどい

ここまで読んで、「学ぶこと多すぎない?」と思った人もいるだろう。

正直、その通りだ。

Python、FastAPI、LangChain、TypeScript、React。それぞれ単体で学ぶのも大変なのに、全部を組み合わせてシステムとして動かすとなると、ハードルが一気に上がる。

独学だと、こんな壁にぶつかりやすい。

  • 技術同士の繋げ方がわからない
  • エラーが出たとき、どこが原因かわからない
  • 「動いたけど、これが正しいやり方なのか?」と不安になる
  • 最新の技術動向についていけない

体系的に学べる環境があると違う

もし本気でAIシステム開発を学びたいなら、体系的なカリキュラムがあるスクールを検討するのも手だ。

たとえば、品川に拠点を置く「YUA(ユア)」というAIスクールでは、この記事で紹介したような技術スタックを体系的に学べる。

YUAで学べる内容

  • Python基礎から応用まで
  • 機械学習、深層学習
  • ChatGPT、Claude、GeminiなどLLMの活用
  • LangChain、RAGの実装
  • API開発、システム構築

150時間分の教材が月額9,800円で学び放題。24時間チャットサポートと週1〜2回のメンタリングがあるから、詰まったときも相談できる。

独学で何ヶ月も試行錯誤するより、プロに教わった方が効率がいいこともある。特に「何がわからないかわからない」状態のときは、質問できる相手がいるだけで全然違う。

まとめ:AIシステム開発は複合スキルが求められる

AIシステム開発は、単一の技術では完結しない。フロントエンドのTypeScript/React、バックエンドのPython/FastAPI、AI層のLangChain。これらを組み合わせて、初めて実用的なシステムになる。

「全部学ぶのは大変そう」と感じるのは正常な反応だ。実際、大変だから。

でも、一つずつ積み上げていけば、必ず作れるようになる。大事なのは、正しい順番で、正しい方法で学ぶこと。

独学で頑張るもよし、スクールを活用するもよし。自分に合ったやり方で、一歩ずつ進んでいこう。

AI開発・導入のご相談はAQUA合同会社へ

「何から始めればいいか分からない」「費用感を知りたい」など、AI導入に関するご相談を無料で承っております。
大手SIerのような高額な費用は不要。経験豊富なエンジニアが直接対応します。

メール: お問い合わせフォームをご利用ください

この記事をシェア